悪魔に恋わずらい
悪魔と初恋の思い出
「明石くん?今日は休みだよ?」
「え?」
「体調が悪くて死にそうなんだって~」
休日が明け、同じ職場で働く累くんの姿が見えないので神田さんに尋ねたところ衝撃の事実を知らされた。
累くんは昔から健康優良児で、看病する側になっても、病気になることなどなかったのに。
(まさか……大嫌いって言っちゃったから?)
精神的なショックが身体に影響を及ぼしているとか……?
そんなことあるはずがないと笑い飛ばそうとするが、途中で顔が引きつってしまう。
(いや、でも、まさか……ねえ?)
「何かあったの?」
神田さんが何かを期待するようににやけながら脇腹を肘でつついてくる。
もしプロポーズを断ったと白状したら、彼女はどんな表情をするだろうか。