僕らのいつか夢見た空
寒い夜
目の前の信号機が青に変わり、冷たい風と落ち葉と、忙しない人々の足音が、通りすぎていく。
僕は、昨日の出来事が思い出せないまま、ぼんやりと交差点を渡っていく。人の波が、まるでこっちでいいんだというように流れていく。
交差点を渡りきり、駅から電気屋さんに寄り道して帰ろうと思っていた。
その時、
「だーれだ?」
下さい
と、後ろから抱きつかれざまに言われた。
僕は、聞き覚えのある声にからだが反応した。
ああ、彼女だ。
僕らがまだ、夢や希望を抱いていた頃毎日聞いていた声だ。
いつ頃からだろう、そんなことすっかり忘れてしまったのは。
僕は、昨日の出来事が思い出せないまま、ぼんやりと交差点を渡っていく。人の波が、まるでこっちでいいんだというように流れていく。
交差点を渡りきり、駅から電気屋さんに寄り道して帰ろうと思っていた。
その時、
「だーれだ?」
下さい
と、後ろから抱きつかれざまに言われた。
僕は、聞き覚えのある声にからだが反応した。
ああ、彼女だ。
僕らがまだ、夢や希望を抱いていた頃毎日聞いていた声だ。
いつ頃からだろう、そんなことすっかり忘れてしまったのは。
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