悲 恋
★★落ち着いたら
その夜、俺は実家に帰った。
母さんが、昼病院に行ったときに
真美の母親には、
「今日は、実家に帰るように言いました。」
と、話してくれたみたいだ。
疲れてた顔をしている
俺に、母は、
「仕事で、疲れているだけじゃないでしょ。
何があったか話しなさい。」
と、言った。
俺は、今更・・面倒くさいと
思っていた・・
俺は、全てが
投げやりになっていた。
母は、そんな俺を
根気よく待ち話をさせた。
俺は、ポツポツと
今までの全てを話した。
母さんは、顔色を変えながら
話を聞いていたが
自分も、巻き込まれて
後押ししたと解り
かなりショックを受けていた。
その上、
あのショッピングモールで
あった人が、
息子の本当の相手だった。
えっ、私は、あの女性に
秀悟と真美ちゃんの結婚を
頼んだ・・・‥‥
彼女は、どんな気持ちで
聞いていたのか・・・
病院でも、秀悟は片見の狭い思いを
して‥‥
だから、伝言も伝わらない。
と、話をされた。
秀悟の甘さから来た事は事実だが、
やるせなかった。
そのお嬢さんが
今、どうしているのかわからない
と、秀悟は言った。
秀悟は、ご飯を食べてから
「母さん、真美の体が落ち着いたら
離婚するよ。
俺も、もう疲れた。」
と、言いながら
涙をボロボロ流した。
母・綾は、
うんうん と、頷いた。