悲 恋
★★本土へ
花菜は、きえ先生を
きーちゃん。
温大先生を
はるちゃん。
と、呼んで可愛がられていた。
花菜は、4歳・・5歳・・6歳・・となり
島の保育園から島の小学校に
入学した。
「ママっ、きーちゃん
行ってきま~す。」
「はいよ、花菜ちゃん、
気を付けてな。」
と、きえ先生。
「花菜っ、忘れ物ない?」
「大丈夫だよ、ママっ」
と、言って、元気に学校に
向かった。
島の人達は、私がシングルマザーでも
嫌な顔も、変な顔もせずに
花菜とも仲良くしてくれた。
島の生活も六年がすぎた。
私は、年に一度 本土へ行っていた。
両親の墓参りだ。
もちろん、花菜も連れて。