弱虫なボク~先生と生徒の距離~
prologue
ほんのり夏の暑さが残る9月。


長い夏休みが終わり、2学期が始まろとしている。


窓際の一番後ろの席から、教室内を見渡すと


肌を黒く染めている男女がガヤガヤと賑わっていた。


僕の耳に聴こえてくるその『雑音』は、宿題の事や、
夏休みの間にできた彼氏、彼女の話ばかりで……


僕は、おとなしく小さな瞳を閉じて黙って時間が経つのを待っていた。


いや…


時間ではなく、『あの人』が来るのを待っていたのかもしれない。
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