弱虫なボク~先生と生徒の距離~
ゆっくり、黒板の方へと歩いていく。


しかし、若干の痛みでフラフラとしている。


磁石を外そうと、黒板に貼られた写真に手を伸ばした。


痛みからなのか、皆にバレたショックからなのか、


伸ばす僕の手は震えて、写真を手にしても止まらなかった。


それをゆっくり胸ポケットにしまい、自分の席へ鞄を取りに歩く。


一歩、また一歩と、


その僕の動きを他の制服達は、何か怯えた目で見ているような感じがした。


今、起きた出来事がショックなのか、泣いている女子生徒もいた。


ちょうど、鞄を手に取り肩に掛けた時だったーー………
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