弱虫なボク~先生と生徒の距離~
「クラスメート?仲間?ハッ…」


口角を少しあげ、頭がおかしくなっている今の僕は変な笑いを浮かべ、


「何だよそれ…こんな奴らが仲間?」


教室の床に倒れている数人を鋭い刃物ので指すように睨みつけた。


「クラスメートでしょ!仲間でしょ!一緒に過ごしてきたじゃない!」


途切れる事なく、高田香奈は最後までそう言い切る。


しかし、全てが、そのキレイに並べられた言葉が、僕の気に障る。


ウルサイ…


ウルサイ……


ウルサイ………


「ウルサいんだよ!」


さすがに、女の子には手を出すのはダメだと心の中で急ブレーキがかかり、


激しくギィーとかろうじて止まった。


その代わりに、近くにあった椅子を思いっきり蹴飛ばした。


椅子は、痛いと叫ぶように大きな音をたて激しく床の上を転がっていく。
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