弱虫なボク～先生と生徒の距離～

「井手君…私服より、制服の方が似合ってるね。」


近づいてきた高田香奈は、僕の前で立ち止まり、上から下までマジマジと見ながら


突然、そう言った。


「は？なんだよ…お前！」



少し、背中がムズムズとして、


「別に…。あっ、井手君より、先に言っちゃったー」


そう言いながら、太陽のような輝きを放ち笑う高田香奈


でも、なぜか…


よく分からないけど、


さっきの寂しげな表情を見ているせいか、僕には無理して笑ってるように映った。


相変わらずの絡み辛さは変わらないけど。