弱虫なボク~先生と生徒の距離~
そして、


沈黙に堪えきれなくなった僕は



「先生から聞いたけど、僕のフォローしてるんだって?なんで…そんな事するんだよ。」


今度は、きつくではなくて、いつもの冷静な僕で問いかけた。


それでも、なぜか高田香奈は答えようとはしなくて、


俯いたままの状態で…。


どうしたら良いのか全く分からず、僕は足を進めて、腐食したベンチに座り込んだ。


すると、高田は、クルっと踵をかえし、僕の座るベンチに向かって歩いてきた。


そして、ポツリと呟くように、か細い声を出した。
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