弱虫なボク~先生と生徒の距離~
2階の教室から、1階の職員室までは距離なんてない。


歩いて行っても、3分程でたどり着く距離。


なのに、なんで、


なんで、僕はこんなに息苦しいの?


原因は、解っている。でも、なぜか自分にそんな言葉を問いかけてしまう。


そして、重たい足がようやく止まった頃には、職員室の扉の前に立っていた。


「ハァー……」


一気に、僕の中の二酸化炭素が口から出ていく。


ほんの小さな覚悟を決め、僕は扉にそっと手をかけた。


でも、変に肩や腕に力が入り、なんかぎこちない感じ。
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