弱虫なボク~先生と生徒の距離~
僕は、友達っていう存在が居なかったせいか、


暇があれば、いや、毎日勉強だけはしていた。


特に、3年になってからは、英語をひたすら頑張った。


別に、苦手な教科ってワケじゃないんだけど、


担当が寿美子先生だったから、という単純なキッカケで。


って、さっきから寿美子先生との距離で、僕の心臓が夏祭りのように賑やかになっている。


「先生、帰ります」


「気をつけて帰りなさいよ~」


寿美子先生は、そう僕に言うと、自分の席に向かって歩き出した。


やっぱり、僕は耐えきれず逃げてしまった。
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