弱虫なボク~先生と生徒の距離~
「あった…良かった……」


目的のモノが、鞄の一番下にあり、
僕の目にしっかり映った。


見つけた瞬間、安堵感から全身の力が抜け、


ヘナヘナ、と床に座り込んだ。


鞄の中から、それを取り出し、僕の顔の近くに持っていき


まじまじと溜め息をこぼしながら眺めていた。


「ホントに、良かった…」


もう一度、僕は、大切に両手でそれを持ちながら、そう呟いた。
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