弱虫なボク~先生と生徒の距離~
どれだけ里奈の事を忘れようとしたか。


どれだけ、僕の心は傷つき、汚れてしまったのか。


粉々に割れた里奈との思い出や好きな感情


一生懸命、あの頃に戻そうと


里奈と出逢う前に、好きになってしまう前に……


こんなに苦しくなるぐらいなら、好きになるんじゃなかった。


その日の夜、僕は布団の中に顔を隠し、声を殺し


家族にバレないように、瞳を濡らした。


僕がいけなかったの?


何がいけなかったの?


里奈は、僕の事を好きじゃなかった?


考えないように、考えないように、と思えば思うほど考えてしまう。


里奈と別れたこの日から、恋に、


好きになるって事に


僕の心は臆病になってしまった---……
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