弱虫なボク~先生と生徒の距離~
怪しい。高田香奈は、何か企んでいるように感じた。


朝から、何かがおかしい。


僕の思い過ごしなのだろうか


「とりあえず、2人ともこっちに来て」

先生は、生徒指導室の前に来ると、ドアを開けて中へと入って行った。


高校3年間で、僕は今までここに入った事がなく


中に入るのを一瞬躊躇していると、高田香奈の挑発的な言葉が、


「悪いことをした人は、ここに入りなさ~い」


腕を組み、挑発的な目で挑発的な言葉をぶつけてきた。


悪いこと?


僕は、首を傾げ鼻で笑いながら挑発的な目で高田香奈を見た。


そしたら、一瞬


一瞬だけ


また、朝の乙女の顔に変わり、僕から視線を逸らし生徒指導室の中へと先に入って行った。


廊下に1人取り残された形になった僕は、仕方なしに中へと最後に入った。
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