センセイ、あのね

ーーキーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーンーー
部活がおわる合図のチャイムがなった。

私はテニス部に所属していて、顧問の先生は見た目が少しいかついけど、とても気さくで優しい先生だったので何かを続けることが苦手な私でも続けることが出来た。なにより、部活のメンバーが楽しくて楽しくて大好きだった。



今日も、部室でみんなで雑談をしていたら寧々がいきなりみんな、好きな人いないの??とか言い出してみんな自分の好きな人をカミングアウトしていく中、
好きな人がいない私は、ふと頭に山縣先生が浮かんできて

「わたし!好きな人はいないけどマイブームは、山縣先生だよ!」
とか、意味わからないこと言っちゃったよ…

「え!まじで!!」
「なにそれうける!!」

って、あーもうネタにされるじゃん〜、私のバカ〜

「おい!!もう下校の時間だぞ〜かえれ!」
って山口先生に言われてその話題はなんとか終わったけど…

私の学校は、下校の時間近くになると先生みんなが正門の前にたち、挨拶をしてくれる。

もちろんその中に山縣先生もいるわけでー、、、

「あ!私前山縣先生のクラスだったし、まりのマイブームが山縣先生なの伝えてあげる!」

っていきなり言い出したのは、さっき一番盛り上がってた小峰真愛、

余計なことしなくていいよ〜って止める前にスタスタ先生のところに走ってっちゃったよ、、

2人がこっち見ながらクスクス話している、
そんなマイブームだなんてとっさに嘘つかなければよかったよ〜

トンッ

後ろから肩を叩かれ振り向くと

「私たちも行こうよ!ね?」
って寧々が、背中を押してきた。

しぶしぶ行くと山縣先生が、
「なーにふざけたこと言ってるんですか」
って笑いながら見てくる。

私も恥ずかしくてずっと笑うことしか出来なくて、笑いながら先生を見つめていたら

「素敵な笑顔ですね」

トクンッ

心臓がはねるってこういう感じなんだ…

その一言で先生に恋をしてしまった。

絶対叶わない恋。

この日から私の毎日は、先生中心になっていったんだよ。

先生のおかげで毎日が楽しくなっていったんだよ。

ありがとう
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop