君とあたしのわずかな距離を、秒速十メートルで駆け抜ける
00.主役じゃないの






「自分の人生は自分が主役」




その言葉が、最近になって頭の中をリフレインする。



確かにその通りかもしれない。



だって、小説や漫画や絵本に童話、そのほか大体の物語りって一人称で語られているから。



それに習えばあたしが今歩んでいる人生だってわたし自身が主役なんだろう。





でも、その言葉がリフレインする度に思うんだ。





「ああ、自分、脇役やってるなあ」





って。













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