君とあたしのわずかな距離を、秒速十メートルで駆け抜ける









『でも、俺らから見ても結構イイ感じだと思うぜ?お前と――――栗栖』





  栗栖。





「次こそは補習に受かってみせるっ」


「うん、その意気だよ! 由奈ちゃんなら絶対大丈夫!」







  栗栖 唯(くるす ゆい)。




  あたしの親友。







  亮太の、好きな人。









  あたしの好きになった人は、


  あたしの親友を好きになったのだ。








< 32 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop