授かり婚~月満チテ、恋ニナル~
ついほわ~んとしてしまった時、多分きっと、絶対……ただの偶然だと思うけど、来栖さんがチラッとこっちに横目を向けた。
正面から思いっきり目が合ってしまい、一瞬彼の目が、きょとんと丸められる。
それを見て焦りまくりながら、私は慌てて勢いよく顔を俯けた。
どうしよう。
仕事中にボーッと見てたこと、絶対にバレてる……!!
カアッと頬が熱くなるのを感じながら、耳だけは来栖さんの電話の声に傾け続け……そおっと顔を上げて、もう一度目線を横にずらしてみた。
来栖さんの方は、もう私の方なんかちっとも見ていなくて、表情を和らげたまま電話応対をしていて……。
「ええ、もちろん。じゃ、午後にでも伺わせていただきますね。その時、商品の提案書もお持ちします」
来栖さんは電話の相手にそう言いながら、多分無意識でパアッと花が咲いたような笑顔を浮かべた。
――なんてグッドタイミング!
私はその笑顔にドキドキして、もうそれだけで幸せな気分になってしまう。
だけど、ちょうど電話を終えた来栖さんに、またしても見ていたことを気付かれないよう、後ろ髪を引かれる思いで目を逸らし、仕事に集中するしかなかった。
正面から思いっきり目が合ってしまい、一瞬彼の目が、きょとんと丸められる。
それを見て焦りまくりながら、私は慌てて勢いよく顔を俯けた。
どうしよう。
仕事中にボーッと見てたこと、絶対にバレてる……!!
カアッと頬が熱くなるのを感じながら、耳だけは来栖さんの電話の声に傾け続け……そおっと顔を上げて、もう一度目線を横にずらしてみた。
来栖さんの方は、もう私の方なんかちっとも見ていなくて、表情を和らげたまま電話応対をしていて……。
「ええ、もちろん。じゃ、午後にでも伺わせていただきますね。その時、商品の提案書もお持ちします」
来栖さんは電話の相手にそう言いながら、多分無意識でパアッと花が咲いたような笑顔を浮かべた。
――なんてグッドタイミング!
私はその笑顔にドキドキして、もうそれだけで幸せな気分になってしまう。
だけど、ちょうど電話を終えた来栖さんに、またしても見ていたことを気付かれないよう、後ろ髪を引かれる思いで目を逸らし、仕事に集中するしかなかった。