クールな御曹司の甘いお仕置き
美緒の母親は病弱で入院してることが多かったし、あいつの父親はいつもヘラヘラしていて頼りなかった。

俺の両親も美緒には甘かったから、あいつを叱りつけるのは俺しかいなかった。

同じ年だが、美緒は俺にとって娘に近い存在。

『夜に一人でコンビニに行くな。危ないだろ』

『大丈夫だよ。車には気をつけるから。優君は心配症だね』

俺が注意しても本人はいつもケロッとしていて、反省もしない。

だから、厳しく怒るのがすっかり癖になってしまった。

美緒はドジで要領が悪く、性格は父親に似たのか能天気でいつも笑ってて、顔は美人の母親似で見目は悪くない。

美緒の顔が残念な顔だったら、俺も今までこんな苦労や心配はしなかったと思う。

顔が可愛くて愛敬もあるから、俺の心労も堪えないのだ。
< 32 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop