クールな御曹司の甘いお仕置き

良かった。

ホッと肩を撫で下ろすと、隣の席の佐々木さんに声をかける。

「今日の合コンの件、まだ大丈夫なら私参加します」

「大丈夫よ。男性陣きっと盛り上がるわ」

佐々木さんがニコッと微笑むと、近くで会話を聞いていたのか高橋君が割って入ってきた。

「結城さん、それ、優知ってるの？」

「優君は関係ないよ」

そう……ただの幼馴染みだもん。

私が合コンに行こうが優君に報告する義務なんてない。

私がそう答えると、高橋君は何か言いたそうだったけど、結局それ以上何も言わなかった。

その日は優君はずっと役員との打ち合わせや会議だったようで、私が彼から逃げ回っていたのもあるけど、彼と顔を合わせることはなかった。