【短ホラー】殺人チャンネル
ピンポン…ピンポン…ピンポン…

場違いな高い音が家に響く。
もう画面なんて見ていられない。

その時、下から衣擦れの音がした。


私の部屋は2階。
1階には両親がいるはずだ。


トントンとゆっくり廊下を歩く音が伝わってくる。



……お母さん?


ピンポンピンポン……

「ダメ……出ちゃ……出ちゃダメ!!」


私は急いで足が絡まりそうになりながら部屋のドアに向かった。

ガチャガチャ……

「開かない!!」

うそでしょ!お母さん!

ドンドンと叩く手は痛みを感じる暇もなくドアに叩きつけられる。


「お母さん!!出ちゃダメ!!死んじゃう!!」

うるさいチャイムは鳴り止まない。
もしお母さんが出てしまったら……


「……コンセント……」

お願い間に合って!!

足音が小さくなっていく。


私はドアから離れてテレビに向かって走った。
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