バカは私の取り柄ですっ!!
俺のこと見せ物のように扱う女子も、

俺の彼女づらする矢波も。

だから俺は男子としかつるまない。

彼女も、JKとか、年上としか付き合わねぇ。

それが楽だからな。

あんま会わねぇし?


「なぁ!お前、湖南だろ?首席の!」

「そうだけど?てか、誰お前。」

「おれ、久城真輝(くじょうまさき)。真輝でいいから。」

「真輝な。よろしく。俺のことも遼でいいから。」

「おっけい、遼な。俺、算数とか苦手だからよ、教えてな!」

「あぁ。了解。」

「お前、”東の王子”って呼ばれてるよな!羨ましいぜっ!」

「は?マジで?”姫”もいんの?」

「それは、お前の隣の奴。」

「マジかよ…」


さっそく友達できたみたいだな。

小学校のときの友達はみんな帆山に行ったからな。

真輝が話しかけてくれてよかったわ。

そんな事を思っているうちに、周りは男子だらけになっていた。

ってか、女って苦手なんだよな~。

姫とかマジ勘弁。


「ねぇ。どいてくれる?そこ、うちの席なの。」


威勢だけはいいっぽい隣の席の奴が来た。
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