バカは私の取り柄ですっ!!
「は?」


うちの第一声はそれだった。

そりゃそうだよ。

誕生日でもなんでもないんだから。

誰でもそうなるって。


「お父さん以外にプレゼントあげる男が今年から俺だけじゃなくなるかもしれないからね。”今のうちに”と思って。」


ニッコリと笑って、瑶はそう言った。

プレゼントはイヤリング。

前に”可愛い”って言ったハートのネックレスのイヤリングVer.。

水色の宝石のイヤリング。

瑶は色違いの赤だった。


「可愛い…でも、高かったんじゃ…?」

「こんな時のためにお年玉、毎年半分は貯金してるから。それに…」


瑶は不安そうにきくうちをみて、そう答えた。
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