バカは私の取り柄ですっ!!
第28章 *side~湖南遼~*
「余計好きになっちゃうじゃん…」


抱きしめた俺の腕の中で、愛叶はそう呟いた。

俺は驚いて、思わず愛叶を離した。

…なにを勘違いしたのか、愛叶は余計泣きそうになってたが。

それより、だ。

コイツは今、なんて言った?

『好き』って言わなかったか?

それは、俺のことか?


「なぁ。今の、もう1回言ってくれ。」


俺はそう言った。

少し低めの声になってたかもしんねぇ。

でも、勘違いで終わらせたくないんだ。
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