バカは私の取り柄ですっ!!
「っ…」


愛叶は少し言葉を詰まらせた。

そして、俯いて、1度深呼吸をした。

顔を上げて、俺の目を見て、愛叶は口を開いた。


「うちは、遼のことがっ」

♪ピンポーンパンポーン♪

『市立來鶴中学、1年2組、湖南さん、佐倉さん、入場ゲートにお越しください。』


くそ、アナウンスのタイミング、わりぃな。

ッチ。しかたねぇか。


「とりあえず、行くぞ。」

「う、ん。」


愛叶は、無理やり手を引きながら歩く俺に

戸惑いながらもちゃんとついてきながら答えた。
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