バカは私の取り柄ですっ!!
教室には、ほとんどの人が揃ってた。

女子なんかもうグループが出来ててさ。

《とりあえず席座ろ》

そうおもったら、うちの席の周りに男子が集まってた。


「ねぇ。どいてくれる? そこ、うちの席なの。」

「あ、ごめん。」


キツく言ったつもり無かったんだけど。

そんな怯えなくてよくない?

地味に傷つくわ~w

ハハハ…


「俺、遼。お前の隣。よろしくな。」

「あ~。うん。よろしく。」


今度はちゃんと笑って返事した。

そしたら逆効果だったらしく、


「ちっ。なに色目使ってんの。マジうざ。」

「それな。遼君にだけ笑ってさ。自惚れんなって感じ。」

「さっさと学校辞めれば。わざとビリになったくせに。あざといんだよ。」


っていう女子のつぶやきがきこえてきた。

うわ~。性格悪そう。

席替えしたいわ~。


「ってかさ、おまえ、なんてゆうの?俺、聞いてないんだけど。」

「あっ。佐倉愛叶です。愛叶でいいから。」

「愛叶ね。おっけ。女子の友達できなくても俺のこと恨むなよ。おバカな愛叶。」


は…?

なにこいつ。

なんでこんな上からなわけ?

何様って感じ。

大体なによ、女子の友達できなくてもって。

自分のことモテるとか思ってるわけ?

…バカは否定しないけど。


「あいにく、女子の友達はいるんで。ナルシストな遼さん。」

「なんで『さん』のとこだけ強調してんの。てか、遼でいいから。多分お前、『君』つけるタイプじゃないだろうし。」

「え、なんでわかんの。こわ。」

「なんとなく。」


エスパーかこいつは!

こわいわ!
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