【BL】流れ星に願いを。
何を願う?


俺達の住む田舎は街頭が少なく、星がよく見える。
毎年夏になると、外れの方にある丘で天体観測もどきをするのが恒例だ。
もどきと言うのは、ただ星を見上げるだけで本格的な観測道具を用意しないから。
この恒例行事のもう一人の参加者、幼馴染みの染下(ソメシタ)は毎年望遠鏡を買おうと駄々をこねるが、未だ購入に至っていない。
だから例のごとく今年も草原に寝転がり、空を見上げる。


「やっぱ最高!吸い込まれそう……」


隣に寝転がった染下がうっとりと呟く。


「来年こそ絶対望遠鏡買おう。」
「ふっ……それ何度目の台詞だよ。」
「笑うなよ、今年のこそ絶対だし。」
「はいはい。」


来年も同じこと言っているのが目に浮かぶな。



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