ずっと好きです。(完)
そう言ったら振り返った。


「私、死んじゃうんだね」


そう言って泣きそうな顔で笑った。


なんで今笑うんだよ。


「あと一年なんだって」


なんでそんな顔して笑うんだよ。


「なんで、私なんだろうね?」


その言葉になにも言えない。


「ねぇ、玲」


「ん?」


「こんな運命残酷すぎるよ。」


「………」


「玲、抱きしめて?」


そう言われて抱きしめた。


「この温もりが、あと一年で、味わえなくなるの?
なんで私が、私何か神様を怒らさんようなことした?」


俺は頭を撫でることしかできない。


「私もっと生きたい。
死にたくない。
ねぇ!玲」


そう言って沙奈が顔を上げた。


沙奈の目から、涙が流れてた。


「私、神様に何か悪いことした?
怒らせるようなことした?」


「…お前はなにもしてない。」


「じゃあなんで私を病気にしたの?
神様に聞きたい。
なんで私が病気にならないといけないのか」


俺はもう、なにも言えなかった。


玲side終わり


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