ずっと好きです。(完)
「先生、私はあと、どのくらい生きていられますか?」


私は、震える声で、先生に聞いてみた。


「入院しとけば、半年。
いつものように、学校を通っていたら、3ヶ月ってところだな」


そんなッ


私は、あと半年くらいしか、生きられないの?


入院しなければ、3ヶ月。


私は決意した。


「先生、私、












このまま、入院します。」


私は、長く生きる方を選んだ。


まだ、玲と一緒にいたいから、だから私は、長く生きる方を選んだ。


「そうかわかった。
じゃあ、両親にも言っておくぞ」


「はい。
よろしくお願いします。」


私が、そう言ったのを、聞いたら、先生は、病室をあとにした。


病室は、沈黙に包まれた。


朔も朔夜も玲も、何も言わない。


「アハハ
悪化しちゃった。
あと半年しか、生きられないんだね、私」


私は、沈黙を破るように、明るく言った。


「……………んだ。」


玲が、何か言った。


「玲?なんて言ったの?」


「何で笑ってんだよ!!
お前、悲しくねぇのかよ!
怖くねぇのかよ!」


玲は、そう叫んだ。


悲しくない?


怖くない?


「そんなの、そんなの怖いに決まってるでしょ!
悲しいに決まってるでしょ!
私は同情されたくないだけ!
だから明るく言ったのにッ」


私の頬を、何かが伝った。


それが涙だとわかるのに、時間はかからなかった。


「本当は、玲とも、朔とも朔夜とも、離れたくない!
まだまだたくさん遊んでいたいよ
でも、私の体は許してくれない。
私は、病気になってから、自由を奪われたんだ。」

< 92 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop