恋花


「あ・・・あたしやっとくよ??試合あるんでしょ??」



そう言うと、あたしをまじまじと見つめてきた。



「お前・・・。土付いてんぞ?!」



「え?!嘘ッ!!」






「・・・嘘。」



な・・・ななな何こいつ!!!

嘘って・・・こんなときに言う??

普通言わないでしょ?!


「もうちょっとだから手伝ってやるよ。」



「あ・・・ありがと・・・。」



あいつが、少し笑いながら「どういたしまして。」とボソッと言っているのがかすかに聞こえた。



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