恋花
でも、時間はあたしたちを待ってくれない。
いつだってそう。
神様は、思ってた以上に身勝手だ。
「ぉおい!!何やってんだよ。もう始まるぞ?!」
グラウンドの方からサッカー部の先輩が走ってきた。
確か・・・2年生の新キャプテン。
実竜馬(みのるりゅうま)先輩。
硬派そうで、一際目立つ美貌を持ったステキな人だ。
「わりぃ。もう行くな??応援してくれるんだろ??」
「うん・・・。」
何やってたんだろ。あたし。
夢。
見てたみたい。
「応援よろしくぅ~~。」
そう言って、あいつはあたしに微笑んだ。
まるで天使の微笑みたい・・・・。