いつかまた逢う日まで
思わず口にした


私の部屋のはずなのに

「茉莉奈シンプルで可愛いのが好きなんだよ」

記憶を失っても全て繋がっている

部屋を見渡すと写真が沢山あった


机の上にあった写真には

小さい頃の私と思われる人と必ず隣には想真に似た人がいる

「茉莉奈はね昔も記憶を失った事あるんだよ。その後は色々あってね、放浪とかしてたの。やっと放浪とか無くなってね、今度は思い出を忘れないようにって写真を貼るようになったんだよ。全部茉莉奈と俺の写真だけ貼ってるのは不思議だよね」


「本当に不思議……。」

私は2度も記憶を失っているって事?


なんか申し訳ないな

「茉莉奈は今申し訳ないとか思ってる?」

えっ。なんでわかるの、

「やっぱり思ってたの?」

「う、うん。」


「大丈夫だよ。俺は迷惑とか思ってない。大丈夫。茉莉奈は記憶を無くしただけだよ?他はね何にも変わってない。俺が傍にいる」

想真は私の知らない過去を知っている

私はなにができる?














「いつかまた逢う日まで……。」













< 16 / 25 >

この作品をシェア

pagetop