社長令嬢のヒミツの恋
初めての、恋....。
窓の外を眺めると、綺麗な景色がみえた。
丘の上にある私の家は、窓からの景色がキラキラしていてとても好き。
コンコン
「はい」
「愛奈、私だ。ただいま」
「お帰りなさい、お父様」
微笑みながらそう言うと、満足そうに頭を撫でてくれた。
「海外から、お土産をもらってきた」
「うわぁ...とっても綺麗です」
小さいけれど、細かい細工が施されているオルゴールだった。
「あとこれも、見ておいてくれないか?」
本?
薄い、表紙が無地のもの。
開くとそこには、スーツを着た男性の姿が。
「お父様、私はこういうものは...」
「わかっているが、見てくれと頼まれた。
愛奈、いずれはこの会社を継いでくれるか?」
「...はい。けれどこういうのは受け取れません」
「そうか。先方には伝えておく。
悪かった、嫌な思いをさせて」