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第1章

ひつじ髪のまんまるくん。



水曜日の5時間目、昼休みの後の国語の時間は、お腹が満たされた満足感と急に襲ってくる眠気でウトウトしてしまう時間。



私は前から4番目の窓際の席。春風が開いた窓からそよそよと流れ込んでくる。冷たくもない、暖かくもない、いい風。
居眠りには良い席である。

グラウンドでは、1年生の男子が体育の授業でサッカーをしている。


本当はウトウトしながら眠りたいけれど、毎週この時間はやることがある。


まんまるくん、居た。


心の中でそう呟いた。

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