かわいい
文化は大切に
数日後。
私達のクラス3組では委員を決めるホームルームが開かれた。
「えー、2年生になりたての君達。えー、後輩も先輩もいるという中間の立場だ。えー、しっかり自分の立場を理解してえー、過ごしてほしい。
えー、まずは、体育委員から決めようか。」
えー、が多い先生だから、えー先生。
みんなそう呼んでいる。
体育委員は、面白くてクラスの人気者である活発な男の子鶴田直己(つるだなおき)くんが立候補した。
「みんな、俺に任せとけー!」
「おめーになんて任せられっか!」
「はんたーい!」
クラスの男子たちが鶴田くんをいじり始める。しかし、鶴田くんは嬉しそうだ。
「えー先生!女子は!」
「えー、うん。女子も誰か立候補いないか。」
「はい!はい!体育委員の俺が推薦してもいい!?」
「何だよ鶴田ー。」
「お?誰推薦すんの!?」
「えー、んじゃ鶴田、誰か指名して。」
えー先生がそう言うと鶴田くんは真っ先に瑞樹の方を見た。