真愛




「ん……」

目が覚めると、そこはいつもの寝室の天井だった。

横には裸のままスヤスヤと眠る尊。

布団をめくると、私も裸のまま。

所々に紅い華が咲いている。

昨日のことを思い出し、顔が熱くなるのを感じた。

本当に…繋がったんだ……。

シてる途中に意識を失う私って…。

恥ずかしすぎて頭を抱えていると、玄関のチャイムが鳴った。

誰か気になってしょうがない私は、シーツを身にまといドアを開ける。

まぁ、ここに来れるのは組の関係者しかいないんだけどね。

そこには予想通り楽がいた。

「ったく、尊?今日は大事な仕事が…って奈々ちゃん!?な、なんて格好…!!??」

顔を赤らめる楽の顔を後ろから伸びてきた手が殴る。

あまりに痛かったのか殴られたとこを押さえ、よろける。

「あら、尊。おはよう」

「な、なんて事するんだよ!!」

涙目になりながら犬のように吠える楽。

相変わらず朝から元気ね。

「なに奈々見て赤くなってんだ色ボケ野郎」

「いや、それは仕方なくない!?奈々ちゃんがあられもない姿で出てきたんだよ!?男なら当たり前の反応だって!!」

舌打ちをして私をギロリと睨む。

まさに蛇に睨まれた蛙状態。

怖すぎる。






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