真愛
「な、にを…」
「やっぱり綺麗な肌だなぁ…吸い付いてくる。ずっとね、君とこうしたいと思ってたんだよ?」
気味の悪い笑みを浮かべ、私の体に触れてくる。
「やだ、やめて!!大声出してもいいの!?」
「別に大声出してもいいけど…ここに君を助けてくれる人なんている?僕がいうことしか信じないよ、彼女は。なんせ君は…」
ーーー愛されてないんだから。
心臓がドクリと音を立て跳ねた。
自分で思う分には苦しくなかった。
でも第3者からいわれると、すごく苦しかった。
どれだけ目を背けても、私の心にあるのは愛情への飢えで。
ごまかせないのもわかってた。
次第に私は抵抗することを辞め…犯された。
「気持ちよかったよ。また、ね」
不敵な笑みを浮かべ、部屋を去っていった。
急な吐き気が襲い、ゴミ箱を抱え吐き続ける。
あの顔が頭から離れない。
私はその日…汚れてしまった。
母のような声は出なかった。
ずっと吐き気を抑えて耐えていた。
私の中で何かが壊れた日になった。
それからも度々家に来ては母が寝てる間に私を犯し続けた。
耐え続ければ、きっと終わると思ってた。
私を嫌う母でも、いつかは…助けてくれるんじゃないか、って。
わずかな希望を捨てられずにいた。
母親らしいことをしてくれんじゃないかって。
その日も私はその男に犯されていた。
ベッドのシーツを握りしめ、早く終わることを願っていた時。
部屋のドアが勢いよく開いた。