真愛
そしてとあるお店に入った時、目に入ったのは黒を基調とした腕時計。
繊細なデザインで、少し凝ってる。
値段はちょっとお高いけど…うん、これがいい。
「わ、すごい…これ尊さんに似合いそうだね!」
ニコッと笑って私と同じ時計を指さす。
雪乃もそういってることだし、予約をしてその場を後にした。
受け取り日は尊の誕生日の前日。
お金も受け取りの時でいいって店員さんがいってくれてたし、頑張らなきゃね。
「あ!僕これから聖藍の集会があるから行かなきゃ!それじゃ、明日ねなっちゃん!」
そういって瑠依と別れた。
日も暮れてきたし、護衛さんの車に乗せてもらい、マンションまで送ってもらう。
雪乃と別れ際、うまくいくといいね!なんていわれたから、頑張らなきゃ。
家に入って、すぐにご飯の準備をする。
もうすぐ尊が帰ってくる時間。
急いで料理に取り掛かる。
ある程度出来上がった時に、ドアが開く音が聞こえた。
私は小走りで玄関へ向かいお出迎え。
「おかえりなさい!」
そういうといつもと変わらない笑顔で、 ただいまと私を抱き締める。