失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
日誌やら、プリントやらを持ってる和泉が職員室から出てくる。


「和泉、あのさ。」


「何?結局、どーすんの?俺1日で振られんの?」



そう言って笑いながら、
私の前を通り過ぎて、歩く。



「ってか、荷物半分持つ。貸して。」

そう言って
プリントを持とうとすれば、


「軽いから必要ないよ。」



そう言って、
無駄に優しい笑顔……。



なんなのかな……。

本当にこいつ。



「んじゃ、さ。あの。さっきのだけど。」



そう言って、
そのまま歩き出す和泉の後ろをついて行き、



「1ヵ月……いや、1週間でいいよ。
んで、和泉が私を振ってくんないかな?」



「は?」


あれ?
わかんないんかな。

頭いいくせに。



「いや、だから、あんたが、
私を振ってくれれば、問題ない訳だよ。

飽きたとか、
思ってたのと違ったとか。
理由は任せるからさ。」


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