失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
「でも、さ。」
そう言ってやっと
顔を上げたと思えば、
……また、今度は、いきなり、
優しく笑って……。
「もうそんな事させねーから。ほら。」
そう言って、先程和泉が書いていた
あまりのプリントを渡される。
「……何?」
「俺の番号とアドレス。守れなくて……ごめんな。」
「……。」
「……陽、好きだよ。」
……突然の言葉。
「……何、言って……。」
「周りに言って、
彼女に1度も言ってないのおかしいだろ?」
そう言って、
また、優しく微笑む顔に……
「違う!!!!!!」
そう言って、机を叩いて、
立ち上がる。
違う!!
そう、
これは、
全部、全部……
優しい王子様の
嫌がらせ。
勘違い……するな……。