失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
思わず立ち上がっり
1人感情的になった事が恥ずかしい私に、


「何が。」

と、普通に返される。


「いや、あのさ。違くて。」

そう言って、
また、座り直し、冷静を装うように、
和泉の顔を見て、伝えれば、


「なんだよ?」


さっきまで、笑っていた顔で睨まれる。



「だから、もうさ……」



振ってと言おうとすれば、



「陽は、俺と別れたいの?」



だから……

そんな、
普通の恋人同士みたいな会話……。

違うじゃん。



「いや、だからね?別れるとかいうのじゃなく、そっちが、振ってくれれば……」



相変わらず椅子に座ったまま、睨まれる顔。



なんなのよ……。

優しく笑ったり、

睨んだり。




振り回されないって決めた心が、
また、ぐちゃぐちゃに掻き回される。

< 148 / 199 >

この作品をシェア

pagetop