失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
あまりに突然な告白に……
嘘だと叫びたくなる告白に……
「…………なった。とか言ったら笑うくせに……」
いつの間にか、言葉が漏れる。
「笑わねーよ。」
「嘘!!軽いって言ったじゃん!!」
そう言って、
また怒鳴れば、
「うるせえな。で、どーなんだよ。なったのか、なってねーのかを聞いてんの。」
……。
……。
「……なっ……た……ら……」
そう言って、その後をなんて続ければいいのかわからない私に、
「ら、は要らねーよ。そーだと思ったし(笑)」
って、
そりゃ……軽く言うから、
「ほら、やっぱり……嘘……」
小声でそう言って真顔で和泉を見れば
頭の上に和泉の手が乗っかり、
ポンポンって、
また、温かくて、優しい体温が降ってくる。
「何一つ、嘘じゃねーよ。
言ったろ?好きだって。んで、俺達、付き合ってんだろ?」
そう言って、
「ほら。今度は本気で優しくしてやっから、こいよ。」
手を広げられ、
あまりの展開に
頭はショート寸前だったけど、
身体が勝手に、和泉の胸元に頭を埋める。
そうすれば、
和泉がギュッって、
本当に
また、優しく私を抱きしめた。
さっきまで泣いていた顔が
また赤くなるのがわかる。
そして、確認のように、
抱きしめられた胸の中から
頭を上げて、
「私、本当に軽いんだけど……」
そう言って、
和泉の顔を下から見つめれば、
「お前がそーやって、赤い顔して、男煽んのは、もう俺のだけにしとけよ。」
そう言って……
今度は、
この場所で、
優しいキスが降ってきた。