失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
キスが離れた後も
私を離さない和泉に、


「和泉……幼なじみの子が好きなんじゃないの……?」


そう小声で伝えれば、



「だからお前は馬鹿っていってんだろ?」って、


また、……///無駄に可愛いく笑う。


そして、


「俺はずっとお前しか見てねーよ。お前は、湊太にまた、なびいてたみたいだけどな。」



不貞腐れるように、
私から少し離れ、

私のほっぺたを両手でグイっと引っ張る。



「俺結構あれ、ショックだったんだけど。やっぱ俺じゃダメなのかってな。」


「ひっ、たい!!てか、ひがうし!!」


その言葉で手は離されて、

慌てて、


「違うし!!!あれは、まぁ、そりゃ可愛いとか……言われたし……別にドキドキとかした訳じゃなくて……」

と、口篭れば、



「軽い言葉ですぐなびくなよ(笑)?」



「……やっぱそう思ってんじゃん。」


と、

さっきまでの気持ちが降下していけば、
また口が引っ張られて、





「ん。いいんだよ、俺になびいたのは、俺がそれ以上にお前が好きって事だから。」




そう言って笑ってまた、
手がほっぺたから外される。


/////


「/////恥ずかしい事言わないでよ……」


さっきから
サラッと好きと言われる言葉に

今更ものすごく恥ずかしくなり、少し顔を背けた。


「でも、さすがにお前が俺好きでもねーのに嫌がらせとかされるくらいならとか、俺結構真面目に考えてたんだけど。」



その言葉で、
また、和泉の方を見れば、

可愛いく笑っていた顔がまた、寂しそうに笑う。
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