失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
「そんな大声だすなって!」

そう言って少し睨む和泉陽汰に、

「んーん!!!」

口が塞がれ
上手くしゃべれない。


「大声だすなよ?俺なんかしたみたいに思われるから(笑)」



……。

てか、してんじゃんか。
これ。

この手!!

お前は、泥棒かっての!!

心臓飛び出るかと思ったっての!!



そう思いつつ、
黙っていれば、

すぐに手は離され、

「あ、えっと和泉君、ごめん、気づかなくて……」


私がまず謝る。

本当はお前が謝るべきだけどね!!



そう言ってやれば、

「本当、全然気づかないのな(笑)」

って笑う和泉。



いやいや、
違うから!

まず、謝りなさいよ!!
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