失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜
「湊太くんに、可愛いって……言って貰えて、
あの……お世辞でも、その嬉しかった……から……」



思わず顔を上げてしまったので、

そのまま
湊太くんを見れば……


……ほら。

こんな顔させたくなかったし、

してもらいたくて言った訳じゃない……



さっきから

本当に



胸が張り裂けそうに痛くて、


私……このまま消えちゃえばいい……。

出来るなら、

こんな形で告白なんてしたくなかった……。

何も知らず、

ドキドキして……。




でも、
もう、

言った……んだから……、


最後に……


「あ、あの湊太くん。友達は、止めなくても……学校で会っても……その……挨拶くらい……しても……」

そう伝えれば、


「青葉さん、ありがとう」

そう言って、
優しく微笑む顔が、


うん、

大好きだった……。
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