スパイシーショコラ
「へええええええ~。知らなかった~!!!
さすがに、詳しいわ~!!!」




一同、ドヨメキ。




「でも、なんで、悪いって解ってるのに、カカオバターじゃないオイルを使ってしまうのかしらねぇ。」




「ずばり、コストです。

カカオバターの価格は、他の植物性油脂に比べて10倍近いと言われています。


ヘルシーなので、コスメティックや医療分野でも非常に需要が高いんです。


そのため、暴利をむさぼる企業は、カカオバターをこうした会社に高値で売り、その代わり、チョコレートには他の植物性油脂を代用として使うのです。

現在英国を中心としたヨーロッパでは代用として5%以下の植物油脂を加えてもよいとされ、添加した割合については表示を義務付けていません。


また、アメリカ合衆国ではさらに20%以下であれば表示なしで加えてもよいことになっています。唯一、これに反対しているのは、フランス、ドイツなど、ヨーロッパのごくわずかな国のみです。


皆さんが、普段何気なく口にしているチョコレートですが、実はこんな背景があったなんて、ちょっと驚きでしょ?」









「う、うん、ちょっともう一回良く聴かないと、わかんないトコもあるけど、な、なんか、原材料名は、よく確認しなきゃってことは、良く解った気がする」


チョコレートの奥深さとともに、ただならぬアキラの真剣な話しぶりに、ただただ、ポカンと立ち尽くす、花江たちであった。








・・・・・・・つづく。







※ 引用および参考文献「チョコレートものがたり  フランス流チョコレートの楽しみ方」 小椋三嘉 著



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