アベコベ☆ボーイミーツガール
「だ、大丈夫ですか?」

目を覚ました時、公園のベンチに横になっていた。

「は、え?どーなったんだ…」

「あ、あの、私がすいません、ぶつかって、転ばせてしまい…」

女は顔を赤くして俯く。

「困ってたみたいだったから…」

勘違いだっつの…こういうお節介な女いるよなあ…

「そっか、ありがと。じゃ」

僕は早々と立ち去ろうとしたが女の声が呼び止める。

「あ、あ、あの」

「なに?」

「寝てる顔、綺麗でした!」

「はあ?」

「そ、それじゃあ!!」


女は顔を真っ赤にしてそれだけ言って走り去っていった…。

「気持ち悪…なんだそれ…」

気持ち悪いだろそんなこと急に言うやつ。

あんな真っ赤な顔で目をキラキラさせて…

おかしい女…

でも、僕の心のどこかにそいつは棲みついたんだ。
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