アベコベ☆ボーイミーツガール
おかしい
「それで、あかりがね…」
最近、姉はあの女の話ばかりをする。
「あんた、あの女しか友達いないわけ?」
「誰かさんのおかげ様でな。あとあの女って呼ぶな」
「あかり…………さん」
姉が鬼の形相で睨んできたので咄嗟にあの女に敬意をはらう。
あの女はあかりという名前で、姉と同じ高校だった。同じ高校なら、目立っていた姉のことくらい分かりそうだが…男という先入観から気付かなかったようだ。
「阿保か…」
僕はぼそっと呟く。
なんだか僕は最近苛々してしょうがない。
姉があかりの話をするたびにモヤモヤと気分が悪くなるのだ。
「あかり…さんは、どんな人なの」
僕が聞くと、姉は疑いの眼差しで見てくる。
「なに………またあんたは私の友達に何かしようと…?」
「別に」
「あんた、高校に来たら、私の弟ってこと秘密にしろよ!その髪型もやめろ」
姉が騒ぐのを無視して部屋に入る。
4月から僕は姉と同じ高校に入学する。
あかり、さんとも同じ高校に。
僕はモヤモヤとしたまま春を迎えたのだ。
最近、姉はあの女の話ばかりをする。
「あんた、あの女しか友達いないわけ?」
「誰かさんのおかげ様でな。あとあの女って呼ぶな」
「あかり…………さん」
姉が鬼の形相で睨んできたので咄嗟にあの女に敬意をはらう。
あの女はあかりという名前で、姉と同じ高校だった。同じ高校なら、目立っていた姉のことくらい分かりそうだが…男という先入観から気付かなかったようだ。
「阿保か…」
僕はぼそっと呟く。
なんだか僕は最近苛々してしょうがない。
姉があかりの話をするたびにモヤモヤと気分が悪くなるのだ。
「あかり…さんは、どんな人なの」
僕が聞くと、姉は疑いの眼差しで見てくる。
「なに………またあんたは私の友達に何かしようと…?」
「別に」
「あんた、高校に来たら、私の弟ってこと秘密にしろよ!その髪型もやめろ」
姉が騒ぐのを無視して部屋に入る。
4月から僕は姉と同じ高校に入学する。
あかり、さんとも同じ高校に。
僕はモヤモヤとしたまま春を迎えたのだ。