アベコベ☆ボーイミーツガール

「遊園地?」

あかりがきょとんとした顔できき返す。

「そ、今度高橋くんと行くんだけどさ、チケットが余ってて、あかりも来ない?」

「でも、完全に私お邪魔じゃん」

「そういうと思って〜〜はじめに来てもらうから!それならいいだろ〜〜?」

これが、私の完璧な作戦。やっばい、ニヤニヤしちゃう。これで二人をくっつけるんだ。


「い、いやあでも、はじめは私と出かけるなんて嫌がると思うよ」

「え!?なんで!!そんなことないよ」

「だって、私、はじめに何か嫌なことしちゃったみたいなんだよねー前に言われたことあるし。覚えてないんだけどさあ…」


なんだろう、全く分からない。
私の頭では思いつかない…こういう時は…



「橘一いる?」

弟のクラスに来るとクラス内がどよめく。

「は、はじめくん、あの、呼んでるよ!橘様が…!」

橘様…?なんだそりゃ…

クラスの人混みの中からでてきたのは、メガネをかけて髪の毛ボサボサの私の弟。

「何ですか、橘先輩」

「ちょっと来い」

私は弟を屋上に連れて行く。
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