距離0センチ


さらっと私の彼氏いない歴=年齢を暴露したら、

「え!?それは意外です!…あっ、すみません。声大きかったですよね」


と体を揺らして、大きなリアクションを見せる立花君。



「そんな、驚かなくても」


反応が面白くてちょっと笑った。


「……っ。紫乃先輩、こんなに可愛いのに」


なぜか顔を赤くして反論する。


「あーはいはい」

「そうやって一見クールだけど、実は優しくて表情だって豊かだし、本当に素敵です」

「……」



また始まった。

こうやって一生懸命に真っ直ぐ思いを言ってくるとき、私が一番リアクションに困る。


「わ、分かったから、今は静かにしてて」

「はい!でも、紫乃先輩に今まで彼氏いなかったこと、俺的にラッキーでした」

「そう」



< 118 / 124 >

この作品をシェア

pagetop